そして、２００５年に僕は大学を卒業し、宮城県仙台市の会社に就職した。
この頃は営業のストレスで常に口内炎が５個くらい出来たり、週末はライブの為にいわき市を行き来する様な生活だった。
鬼さんに出会ったのもこの頃だった。
多大な影響を受けたし、東京へ踏み出す勇気も貰った。
この時期に会えて良かった。
この年の秋にイッキさんは結婚を機に音楽を辞めてしまった。
僕も社会に出てみて音楽を両立させる大変さを分かり始めていた時期だったので、家庭を持つイッキさんが辞める事はしょうがないと思った。
少し寂しい気持ちもあったけれど、祝福した。
結婚式でイッキさんの地元のラップ仲間を紹介された。
それが１つ年上のＤＳさんと１つ年下のＢＯＭ君だ。
この時、この２人と意気投合して一緒にグループを組み２年後に上京する事となる。
上京後に３人で行った２００７年のＢＢＰ、初めて行った時より人は少なかったが相変わらず日本で一番の輝いてる場所だった。
デモＣＤを３人で配りながら、もしかしたら関係者が聴いてくれるかもというわずかな可能性に賭けていた。
フライヤーを配っていたワンカップさんに出会ったのもこの時だった。
僕
「イッキさんの分まで頑張ってＢＢＰ出ましょう！」
ＤＳさん
「おう！そしたら、あいつの家族も皆で見に来てもらおう！」
そんな、会話をしながら僕はいつかのイッキさんのアパートを思い出していた。
あの頃は良くイッキさんに「オレ日本一のラッパーになります」って言いながら何で割ったかわかんないＪＩＮＲＯを飲んでた。
楽しかったな。すごく。
僕
「ＤＳさん、僕日本一のラッパーになります」
缶ビールを飲みながら言った。
ＤＳさん
「おう！頼もしいな！」
この頃は良く３人で遠くまでドライブしたり、音楽の結果が何も出ていない事以外は本当に楽しかった。
２００８年の年明けにＤＳさんとＢＯＭ君がいなくなった東京で１人思った。
去るものは追わず、そこには理由があるのだから。
無理矢理、自分の人生の巻き沿いにする権利も無ければ必要もない。
ただ、まだ諦めていない奴が居た事を忘れないで欲しい。
