この年の3月に福島県で新聞社と福島大学の協力のもと初のワンマンライブを2日間行った。
3月の福島で行う事に意味があった。
5月の鹿児島ライブでシンガポールから帰国したトラックメイカーの観音クリエイションさん(以下、観音さん)と初めて会った。
そして、また季節は夏を迎えようとしていた。
僕は昨年のSUMMER SONIC(以下、サマソニ)の感動が忘れられなかった。
もう1度出たいとシンプルに思った。
しかし、サマソニ側からのオファーは来ない。
オーディション『出れんの!?サマソニ!? 』は一度サマソニに出場してしまうと応募出来ない仕組みだった。
絶対に何か抜け道があるはずだ。
どうしようと悩んだ結果、僕はひらめいた。
そうだ、ユニットを組もう。
多分、ユニットなら大丈夫なはずだ。
それが、『キツネクション』である。
メンバーはワンカップさんとSax奏者の永田こーせー君だ。
題字を書道家の万美ちゃんにお願いして、アーティスト写真まで作った。
まるで、昔からずっと活動している感をしれっと出した。
やるからには本気だ。
良く見るとアーティスト写真の3人の表情から滲み出る不安感がすごい。
謎に活動拠点は新宿にしたり、ユニットの設定も抜かりなかった。
今年も絶対にサマソニを獲る。
前年度の成功例を踏まえて動画審査用の楽曲も抜かりなく制作した。
『サマーソニックもう1度だけ時間をください / キツネクション』である。